キールシステム keel system とは
形状としては丁度ハンググライダーのキールポケットの様にキャノピーの中央部を下側に突起させた様なものをいう。
ジングライダーのズールーから取り入れられ、ボレロ3でも採用されている。
メーカーのキャッチフレーズは
初級機にあるピッチ方向の強すぎる自立安定性をキールシステムの採用で解決しました。このキールの効果で、スピード&グライドのパフォーマンスを兼ね備えたグライダーとして、パイロット取得後のサーマルソアリングをストレスのないものとしてくれます。(ボレロ3カタログ解説より)
としている。
具体的にどの様な理屈から働いているか?
キールシステムの生みの親である珍氏に質問の機会をえた。
その詳しいメカニズムは判らなかったがテストフライトの結果、「キールシステムの付いているものと付いていないものでは明らかな差を感じる。」との事である。
特に、ピッチに対する安定は飛躍的に向上する。
と強調され今後、このシステムがどう採用されていくか他社の動向にも注目したい。
そのメカニズムをあえて考察すると
1 左右に分流される気流により直進安定性が得られる。(少ないロスでより高いスタビ効果をうむ。)
キャノピーの硬性があがる。
2 一番強く揚力を発生する部分を下側に膨らませる事により細かく変動する揚力を抑え、安定した揚力の発生にする。
結果 ピッチ安定も柔らかくなる。
などがある。
しかし、それらは推測の域を脱していなく、今後明確になりしだい明記していく。
キールシステム センターの下側にキールが確認できる。(写真はズールー) |