拡縮率(かくしゅくりつ)とは
同一機種のパラグライダーでもXS・SあるいはL・XLといった各サイズがあり、その中から洋服を選ぶように自分にあった大きさ(体重)のものを選ぶ。
パラグライダーの開発では普通、まずはMサイズで行い、その後、SやXS又はL・XLに展開してゆく。
各サイズごとのパラグライダーを開発することは非常に時間を費やし、ややもすれば全く新しいものを開発する事と同じ様な工数になってしまう。
一昔まえまではリブを減らしたり増したりする方法で各サイズに展開する方法が殆どであった。
しかし、リブを変える事はアスペクトを変化させる事であり、MとXSでは全く違う性能のパラグライダーになってしまった。
「出来る限り同じグライダーを」と言う事で、各部分を等倍率で展開する方法は、コンピューターのCADソフトの登場と共に激的に発展を遂げた。
実はこの方法により、大幅な設計時間の短縮と工数の削減が可能となり、今では殆どのメーカーが採用している。
この時の拡大・縮小の割合を拡縮率と呼び「その値をどの位にするか?」設計では非常に大切な値である。
設計では大切な値であるのにカタログ値では表示したり、しないメーカーもあり、あまり意味を持たない。
・・というのは搭載重量や各性能はその他のスペック値でも判る為である。
しいてあげるならば
拡縮率0.85のXSサイズのパラグライダーを前にしてある
軽量パイロットの会話 例
「随分、小さな値だから、きっとメーカーは重め(面積に比べて)を奨励している。」
と感じたり
「小さなサイズまで展開しているから私の様な軽量パイロットにもあうかも!」
っと感じて見たり
「きっと初期の設計のものと大幅に違ったものとなっている」
と思って見たりもするのは、自由だ。
拡縮率の計算
平均スパン10M平均コード3Mのパラグライダーの面積は30㎡
この時。拡縮率0.9の同機種では
10×0.9 × 3×0.9=24.2㎡
となり面積は拡縮率の二乗に比例します。